パターンは国語。独学パタメは作者の意図を読み取れ!

独学でパターンメイキングを習得するには
既製のパターン、製図本、
時には気になる既製品を解体してパターンを観察したり。
自分以外のプロの人が制作した
製図や型紙を見るということが大きな近道です。

ただ眺めるだけではなく、
そこで観察すべきものは、”作者の意図”。
パターンの学習には、国語の勉強と似ている側面が大いにあります。

パターン上にある全ての線は、そこに
その線、そのカーブ、その形である意味や理由を持っています。

「なんとなくこんな線を描いちゃってる」

「教科書ではこんな線が正解として載っているからそれに忠実にかいた」

あなたもそんな風にパターンと関わっていませんか?
それではまるで、せっかく本を読んでいても、
文字を追っかけているだけで
内容を一切理解しようとしていないことと同じように感じます。

パターンにも物語があり、絶対の正解はありません。
小学校の国語の教科書に載っていた物語も、
世界中にある物語の1つに過ぎなくて、
それを丸暗記したからと言って他の本を読むのになんら役に立たないですよね。
読んで、理解して、思考して、心が動かされなければ、
その本を読んだ、とは言えないと思います。

そんな風に、あなたはパターンを”心動かされる”ほど読み解いたことはありますか?

 

例えばパターンの読解とはこういうこと。
目の前に既製の型紙があるとします。

あれ、教科書ではこんなに極端なカーブのついた脇線は見たことないぞ…
そう!その瞬間に考えるんです。
なぜこの型紙の作者はわざわざこんな絶妙なカーブをここに付けたかったのか?

同じような見栄えの既製のパターンが2種類あった時。
袖山の形、このパターンは全然カーブがないのに、こっちのパターンはすごい湾曲した線だ。
ではこの2人の作者は、どういう思考の違いがあって、
こんなにも差のあるパターンを描いたんだろう…?

 

いや、いきなりこんなことを考えろと言われても難しいよ!と思われる方は
まずはこちらを試してみてください。

あなたの持っている教科書に掲載された原型、
その全ての線1本1本の意図、意味を理解しているか考えてみてください。
そして説明できない線について、じっくり向き合ってみてください。
原型の作者にだって勿論意図があります。
これを全ての服創りの基本とする、という
とんでもなく重大な判断を任されて制作されているのですから、
アレンジされた型紙以上に、ニュアンスではなく明確な理論や考えが反映されています。

 

ハリアナlab.のはじめてのパターンメイキングクラスでは
こういうパターンの線についての”読解力”を学んでいただく場にしたいと思っています。
理由がわかって線をかけるようになると、
圧倒的にスキルとしての定着率もあがりますしね!
そしてこの積み重ねが、
自信を持って”自分だけの線”を描けるようになる第一歩です。

そして私がこの読解力を身に着けてすごくよかったことは
パターンや服になったそれを見た時に、
作り手の込めた想いを手に取るように感じることができるようになり、
服から受け取る感動の量が何倍にもなったことです。

そして、感動のあまり、”パターン買い”という
着るかどうかは置いといて
ただ傍に置いておきたいという理由で
服の買っしまうということが起きるほどです。(笑)

すごく感動した本やCDは
使う用と飾る用の2個買いをする人と同じ心境でしょうか。(笑)

この境地に来ると、パターンは果てしなく楽しくなります!!
一人でも多くの洋裁好きの方に、
パターンの物語に感動するという素敵な体験をしていただきたいものです。